通信研究会

機関誌 逓信「耀」 インタビュー

2017年1月号 徳茂雅之参議院議員・全特顧問新春インタビュー

郵便局は地域のつながりを大切に
“顔の見える”強みを発揮し、地域の魅力発信へ


 都市・地方を問わず、全国の市区町村では、人口減少、高齢化、過疎化の進展といった構造的な問題を抱えています。よく郵便局に来るお客様が少なくなってきて不安だといった声を聞きますが、人口減少や高齢化で悩む地域では、地域に存在する郵便局や国民の財産でもあります郵便局ネットワークの有効活用に対する期待は、益々高まってきているものと考えています。
 なぜかと言いますと、地域に郵便局が長年存在し、そこには郵便局長さんや社員の皆さんがいて、地域活動や営業活動などを通じて、地域住民の方々といろんなお話をし、厚い信頼を得ていることにこそ価値があると思っています。郵政の伝統というのは、郵便局長さんが地域をよく知っていて、地域に密着した活動を行い、郵便局の役割を果たしてきたことが原点だろうと思っています。
 コンビニもその地域で生活する上では大きな役割を果たしていますが、コンビニの店長さんを、アルバイトの店員を地域の人たちが、どれほど知っているかは疑問です。郵便局は、コンビニのように二十四時間開いているわけではありませんし、コンビニのような品揃えもしていませんが、地域の郵便局長さんや社員の皆さんが顔の見える世界で信頼を得ていることが、一番の郵便局の強みだろうと思っています。地域社会の中に郵便局という生活の拠点・安心の拠点があって、郵便局長さんたちが、奉仕の精神で地域貢献活動などを通じて地域との信頼関係を濃く太く築き、そのネットワークが全国とつながっていることは、コンビニとは全く違うと思っています。