通信研究会

機関誌 逓信「耀」 インタビュー

2018年1月号 政治評論家 森田実先生に聞く

総選挙を終えて
与党大勝と安倍政権の今後の行方(下)


 (今後の政治課題について)景気回復、経済再生、教育改革などと共に選挙制度改革に取り組むべきだと思います。今の選挙制度(小選挙区比例代表並立制)の下で選ぶというのは、どういうことかと言うと、(今回の第48回衆議院議員選挙の場合)53%の投票率、自由民主党が小選挙区で獲った得票率は48%、半分を少し上回る投票率の下で半分以下の支持率というのは、絶対得票率に直すと25%になってしまいます。日本国民の4分の1の支持でもって、憲法改正など何でも出来るほどの絶対権力が出来ているのです。つまり、今の権力は逆ピラミッド型なのです。これで、何でも決めていいのかと言えば、そんなことはありません。こんなことを続けていけば政権は必ず崩壊します。
 ですから、もう少し民意を反映する選挙制度に変える必要があります。“死に票”が非常に多いという選挙制度は改めるべきです。民意を反映しない選挙制度の下で選ばれた国会議員による憲法改正は行うべきではありません。民意を反映する選挙制度のもと選挙をやった上で憲法改正は行うべきです。だから、選挙制度改革を憲法改正の前に行ってほしいと私は訴えているのですが、しかし、“笛吹けど踊らず”といったところが今の状況です。