通信研究会

機関誌 逓信「耀」 シリーズ 「政策を問う」

2009年11月号 第9回 衆議院議員 城内実先生に聞く!

郵政民営化の過ち 歴史が証明 国家、国民のため信念を貫く


 小泉・竹中構造改革路線、そして改革の本丸であると言っていた郵政民営化が、いわばまやかしだったということに国民が気づいたから、今回の選挙で自民党があれだけの大敗をした。小泉内閣以降の政権が小泉・竹中構造改革路線をきちんと総括せず、うやむやにした。麻生前首相の「郵政民営化には実は反対だった」という発言もあった。小泉・竹中構造改革路線をしっかりと総括し、本音ベースで国民に過ちを認めなかったことが大敗した原因の一つだと見ている。

  郵政民営化とはどういうことなのか、私なりに定義づけをした。「郵政民営化とは、日本のすべての国民の幸せのために使うべき貴重な金融資本等を外国のハゲタカ投資家およびその手先の日本人にただ同然で払い下げること、使わせること」。「官から民へ」というもっともらしいスローガンがあったが、その実態は「公から私へ」、まさに私物化するということだった。
 
 「かんぽの宿」問題でも私物化が露呈した。本来国民から集めたお金は国民の幸せのために、たとえば教育、福祉、医療、環境などに活用すべきなのだ。ところが、国民共有の財産である「かんぽの宿」を(小泉構造改革を推進する)自分たちの仲間の系列の不動産会社にただ同然で払い下げようとした。まさに私の定義どおりである。