通信研究会

機関誌 逓信「耀」 シリーズ 「政策を問う」

2010年3月号 第12回 衆議院議員 津島恭一先生に聞く!

「地域、国民の役に立つ郵政事業」を再構築


 民営化後の郵便局のサービスについて、利用者の方々から話を聞くと、「非常に不便になった」との声が多い。それが実感だと思う。我々はこのことをしっかりととらえて、ここに至る経緯を訴えながら改革を進めなければならないと思っている。

  私は小泉改革の当時から自民党そして小泉政治の行き着くところは、地方の切り捨て、農業の切り捨て、そして弱い人の切り捨てにつながっていくと思っていた。2年前になるが、地元の弘前の農業の方と話をしていたら「津島さんの言ったとおりの世の中になってしまったな」としみじみと語っておられた。

 小泉さんは常々「自民党をぶっ壊す」と言っていたが、4年経って見事にこのことが的中した。ただ、非常に残念なのはこの日本の国までも壊してしまった。私ども民主党は「国民の生活が第一」を掲げている。何としてもこの国のかたちを元のように素晴らしい国に変えていかなければいけない。その基本の1つが郵政改革であり、国会への提出を予定している郵政改革法案だ。

 郵政事業の中で、郵便局、郵便事業はもともと厳しい経営体質で、赤字すれすれでやってきた。だが、郵便局窓口にしても郵便にしても地域住民の方々の生活とは密接な関係を保ってきた。これを守っていくのはどうしたらよいか、将来をしっかりと見据えて改革しなければならない。「地域、国民の皆様の役に立つ郵政事業」を第一に考えなければならないと思っている。